台湾メーカーのHFCから出ているオリジナルデザインのM4系の各種パーツを購入しましたので、簡易レビューです。
【HFC】各種パーツを購入しました
購入したもの
HFCからオリジナルデザインのM4系電動ガンが3機種でていますが、パーツ単体でも販売しているようなので、いくつか購入してみました。
HFCの取り扱い自体はいくつかのお店でしているようなのですが、パーツ自体は探した感じだとL.A.ホビーショップでしか見つけられなかったのでこちらで購入しました。
購入したものは以下の通りです。
- QCS対応 ハンドガード Sword "ソード" タイプ
- QCS対応ハンドガード Spear "スピア" タイプ
- クイック・リリース・ハイダー TYPE-2
- エルゴノミックフォアグリップ
- HFC ATS G2ストック
- クイックリリースタイプ ポリマーサイトセット
ハンドガードは他にもTomahawkというより長いものがあったり、ストックもATSというG2がついていないタイプや、ハイダーも本体の3バリエーションに合わせた他2種類や、オリジナルデザインマガジンなどもありましたが、デザインが好きでなかったり、電動ガンはほぼ使わないなどで購入は見送りました。
今回購入したのはいずれもブラックですが、一部を除きタンカラーの展開もあります。
それとおまけでタスマニアンタイガーのカタログを同梱してくれてました。 こういうカタログを読んだことなかったので嬉しい限りです。
ちなみに今回の被験体は、先日値上げの告知が出た東京マルイのMTR16になります。 ショートボルトキャリア化しているのでバッファーチューブが変わってたり、適当なアウターバレルに変わってますが、まぁレビューには大差はないと思いますので。
ハンドガード
今回購入したのは短いタイプのSwordと中サイズのSpearになります。
基本的にはデザインとレングスの違いで、基本機能はサイズ関係なく同じになっています。
左右はM-LOKシステムを搭載しており、上下はピカティニーレールが敷き詰められています。
Spearは前方上部がえぐり取られているようなデザインで、下部はギリギリまでピカティニーレールがありますが、上部は少し短くなっています。 おにぎりサイトの干渉を回避するために上側がえぐられているのかなぁとか最初思ったのですが、配置的にはもっとレシーバー側にあるはずなので多分関係ないですね。 持ってないので確認できませんが。
SwordのほうはLVOAのようなデザインの関係上、上下のピカティニーレールは先端まで来ておらず、少し手前で終わっています。 またサイドには脱着可能なM-LOK用のピカティニーレールが搭載されており、前方に少し飛び出しているのもこの追加分のピカティニーレールのデザインになっているため、追加ピカティニーレールを取り外せば、左右の前方絵の出っ張りはなくなります。
こちらが取り外したSwordのサイドについているピカティニーレールです。
M-LOKのあのナットではなく、独自形状のナットで固定されているようです。 そのため表から固定することはできず、ハンドガード内部に指を入れてナットをフロントからいれる必要があります。
一応ナットの幅自体はM-LOK裏のスリットにピッタリ合うサイズになっているため、一度ボルトが入ればあとは勝手に回転止めされるので指で抑えながら締める必要はないようです。
サイドのピカティニーレールを取り外すとこんな感じです。 短いLVOAっぽいシルエット。
ちなみにサイドにピカティニーレールはほしいけど、フロントに飛び出してほしくない場合は、180度回転させて固定すればシルエットを変えずにピカティニーレールを追加することができます。
こちらは上部と下部です。
上部は特に言うことはないですが、下部にはHFCの特徴になっているQCS "クイック・チェンジ・システム"の操作用のパーツがあります。
左右下部についている丸棒を下に引っ張ると下部のパーツが連動し、その状態でバレルナットとハンドガードが分離できるようになります。
工具不要でハンドガードを外せるという利点があり、Strike Industriesにも同じコンセプトのGRIDLOKがありますね。
……ところでハンドガードを工具無しで外せるのってそんなにメリットなんですかね?
話は戻して、HFCの製品はだいたいナイロン樹脂……なんですかね? こちらのハンドガードも樹脂製になっていますが、特に歪むような感じもしないので、実用上は特に問題はなさそうです。
ただパーティングラインや射出成形時の跡なんかがちょっと目立つ感じはしますね。
バレルナットはサイズ関係なく共通になります。
バレルナットレンチを引っ掛ける穴などはなく、かしめることができないようです…… ゴム板などを巻いてパイプレンチを使ってかしめるとかの工夫が必要そうです。
バレルナット前方はテーパー上になっており、ハンドガードを取り付けるときは上述のQCSの操作は必要なく、そのままレシーバー側に押し込むだけで固定ができるようになります。
ただこの溝部分が結構クリアランスが大きいらしく、ハンドガードにバレルナット単体を入れてみると約5mmほど前後するので、レシーバーに取り付ける際には要調整になります。
適合アウターバレル
さて、問題はMWSなどにとりつけられるかですが、各種M4系のアウターバレルにはいくつか種類があり、基部の径が太いものと細いものがあります。
そのうち太いものだとバレルナットが奥まで入らないことが判明しました。 こちらは5KUのアウターバレルです。
具体的にはアウターバレル基部の直径が21.8mmよりも太いとHFCのハンドガードは使用できません。
調べた感じ、MWS純正のアウターバレルの場合は基部の直径が21.5mmのようなので使えると思いますが、社外製のアウターバレルの場合はだいたいが基部の直径が純正よりも太いので要注意です。
スタンダード電動ガンや次世代のアウターバレルの直径はどうなんですかね?
というわけで、SLONG Airsoftのアウターバレルを用意しました。
レングスは10inchです。
ちなみにバレルコレットが一体成型になっているものなので、別途用意する必要がないです。
調べたところこちらの製品は純正アウターバレルと同一の寸法のようなので今回のバレルナットでも無事取り付けができました。
シムなしでもアウターバレル自体はガッチリ固定されますが、ハンドガードを取り付ける際にわかったのですが、バレルナットが奥に行き過ぎてたので、1.2mmほどシムを噛ましました。
ハンドガードのレシーバーとの適合
ハンドガードの寸法がどうやら1mmほどレシーバーよりも高くなっているようで、左右の回転止めの突起が干渉してそのままでは取り付けることができないようです。
一応回転止めをいい感じに削ってやれば付きますが、削りすぎると回転止めの役割が果たせなくなるのでこまめに確認しながら削ったほうがいいです。
というわけで10inchアウターバレルで取り付けてみました。
上述したように回転止めの削り具合さえ気をつけて削ればMWSにも無事取り付けることができました。
特にガタつくこともなくしっかり固定されています。
10inchアウターバレルに中サイズのSpearを取り付けると大体こんな感じで、最初のM-LOKあたりに14mm逆ネジがくるサイズ感で、HFCのハイダーを取り付けるにはちょうどいいサイズ感でした。
対して10inchアウターバレルに短サイズのSwordを取り付けると結構ギリギリまで14mm逆ネジの先端が出てきているので、LVOAのようにハンドガードとハイダーをツライチにしたい場合は少しアウターバレルが長すぎるようです。
短いハイダーでも飛び出してしまいますね。
ハイダー次第ですが、8-9inchインチあたりのアウターバレルのほうが良さそうです。
基部が細い上記レングスのアウターバレルを持っていないので試すことはできないですが……
またこの状態だとHFCのハイダーは個人的には飛び出しすぎてないかなぁとおもいました。
ハイダー
次はクイック・リリース・ハイダー TYPE-2ですが、こちらは2ピース構成となっています。
14mm逆ネジ仕様の中筒と、外筒です。 中筒は他の同社ハイダーと共通です。
TYPE2は三角形なデザインになっていて、近未来感のあるデザインです。(ハイダーとしての機能性があるデザインかと言われるとあれですが)
背面は肉抜き穴が丸見えな状態です。 まぁ基本的にはハンドガードで隠れるのでいいんでしょうけども、なんかもやっとしますね。
下部にはよく見かけるハイダー固定用のイモネジが用意されています。
ちなみにハイダーの最大直径?は35.2mmなため、ハンドガードの内寸がこれ以上ならばハンドガードにインセットすることができます。
HFCのハンドガードはいずれもインセットできるサイズになっています。
このクイック・リリース・ハイダーはハイダーの位置を前後に自由に調整できるのが売りとされていて、この中筒がそれを実現しているようです。
真ん中の切り欠きが入っているパーツが回転することによって、外側に広がっていき外筒を締め付けて固定することによって、前後位置を調整可能に固定する仕組みのようです。
そのため振動によって緩む可能性は高いので、外筒の下部にイモネジが用意されているのだと思います。
ちなみに中筒のほうにはイモネジは用意されてないので、アウターバレルとの固定はネジロックに依存すると思います。
外筒は逆ネジ同様に反時計回りにねじることで固定され、時計回りに捻じれば解除されます。
上述通り中筒の中央にあるパーツによって固定されるため、前後の調整幅は中央のパーツが外に出ない位置に制限はされます。
SwordとSpearにインセットしてみるとこんな感じ。
デザイン製はいいので、SF装備勢とかいいんじゃないでしょうか。
エルゴノミックフォアグリップ
HFCはやたらとQDチックな脱着を推してますが、こちらのフォアグリップは特にそういう機構はなく、至って普通のボルト止めになっています。
強度を考えるとやはりQDは厳しかったんですかね。
形状はよくある少し斜めってるバーチカルフォアグリップや大型のハンドストップのような形状です。
デザインは結構かっこいいですね。
基本的に左右のデザインはロゴの印字含めて同じのようです。
ハイダーのときもそうだったですが、後ろ面に肉穴が目立ちます。
通常のバーチカルフォアグリップは下面に穴があいていて、底に蓋がつく構造が多いですが、こちらは形状的に下部に穴開けることができなかったんでしょうね。
雨の日とか水が溜まりそうで、穴も小さいので掃除が少し面倒そうな気がしますね。
取り付けてみるとこんな感じ。(→がフロント)
まぁ特に特段特徴的なところはないかな。
まず普通にテニスグリップで握ると長さが足りなくて小指が中を浮いてしまいます。
手が小さい女性ならもしかしたら収まるかもしれませんが、成人男性の場合はちゃんと収めるのは厳しいです。
次にはサムブレイクポジション(であってる?)の握り方です。
フォアグリップの前方が少しせり出しているため、やや握りづらい感はありますが、許容範囲でしょうか。
最後にハンドガードを握る、いわゆるCクランプで、フォアグリップはハンドストップとして使用する場合です。
こちらもやはり前方にせり出している部分が先に指に当たるため、その後ろの本体側が空気と化しています。
総評としては、このフォアグリップはこの前方にせり出している部分のせいで少し実用性を損ねている感じがしました。
またレールへの固定なので、下部がM-LOKのハンドガードの場合、ピカティニーレールを追加して取り付けることになるため、さらに前方にせり出している部分が邪魔に感じます。
デザインはかっこいいんですけどね。
HFC ATS G2ストック
今回唯一箱に入ってきたのはストックです。
ちなみにハンドガードよりも少し高いです()
存在感のあるデザインで、近未来チックでかっこいいです。
サイズ感としてはGL-COREやSTRストックあたりが同じでしょうか。
各所にHFCの刻印が入っています。
他のパーツもそうですが、斜めの肉抜きデザインや角ばっている形状はSFチックでかっこいいですね。
下側にはスイベル用のQDホールのような穴がありますが、ここは特にQDホールというわけではなく、ただのデザインっぽいです。 ちょっと残念ですね。
下部のバッファーチューブへの取り付け用のレバーがあるところにはロック・アンロックのスライドボタンがあり、これをロック状態にするとバッファーチューブからストックが外れることを防止することができます。
ストックを外す場合はアンロック側(前方)にスライドさせれば簡単にストックを取り外すことができます。
マグプルとかの場合は通常よりも更に大きくレバーを下側に引かないといけなくて、あれ地味にやりづらくて辛いんですよね……
こちらはそういうことがなく非常に楽に脱着ができ、脱着したくない場合はロック機構によって引き代に制限がかかって誤って外してしまうということが防止されるので非常にいい機能だと思います。
ただこのスライドボタン自体はあまりかっちりしておらず、振動でアンロックされそうでちょっと不安という弱点もありました。
一応結構揺らしても勝手にアンロックされることはなかったですが、少しでも触れれば簡単にアンロックされるので、気づかずにアンロックしちゃってることは起こりそう。
後端の下部にはダイヤルがついており、これを回転させることによってバットパットを引き出すことができます。
上側を軸に下側を稼働させてバットパットを引き出すため、基本的に上側の出代はほぼ変わりません。
バットパッドは本体同様に樹脂製なので、滑り止め効果はあまり期待できませんが、凹凸はついているので無いよりはいいともいます。
さて、GBBでは関係ないですが、AEGで使う場合はバッテリー格納問題があります。
こちらも元々電動ガン用のストックなので背面のカバーを開けると内部にバッテリーを格納するスペースが確保されています。
電動ガンは殆ど持っていないため、持っているバッテリーもあまりなく、一番大きいBATONのミニタイプ(92mm x 34mm x 20mm)で確認していきます。
カバー側にすっぽり入りました。
もちろんバッテリーを入れてカバーを閉じるのも問題ありません。
使用感としては特に問題はなさそうです。
ガタツキもバッファーチューブとの相性はあるでしょうが、他のストックとそう変わらない感じです。
多少はあるが、ひどいほどではないといった感じです。
ただ上述した他製品のように幅や高さがあるため、人を選びそうではあります。
クイックリリースタイプ ポリマーサイトセット
さて最後はフリップアップサイトです。
先に行っておきますが、正直これはオススメしません。 理由は後述する内容を読んでいただければわかると思います。
正直いいところがほぼないです。
まずは基本的なところです。
他のパーツ同様にクイックリリース機能があるため、工具無しで脱着が可能となっています。
機構としてはINFORCEのWMLのようにカニのように左右から挟み込む形でとりつけて、上部の蓋でストッパーにしてカニ手が開かないようにする仕組みです。
シンプルながらしっかり固定されて良いと思います。
上部には非展開時でも簡易的にサイティングできるようにアイアンサイトがついています。
他のフリップアップサイトにも同様に非展開時のアイアンサイトがついているものがありますが、高さ的に長物でこれ覗けることってあるんですかね……?
しかしながらどうしてもストッパーを上部に配置している関係上大きくなってしまい、かなりのスロットを占有します。
比較的大きいマグプルのMBUS2との比較です。
専有面積は同程度で、高さだけ薄くなっている感じです。
そのためレールに余裕のあるセットアップなら問題はないですが、いろんなデバイスを乗っけていたり、そもそもハンドガードが短い場合などでこれをつけるのはやはり厳しいかと思います。
問題点
このフリップアップサイトですが、クイックリリース機能のせいでかなり厳しい問題がでています。
構造上レールへの挟み込みがきちんと行われないと、上部のストッパーを閉めることができないのですが、HFCにハンドガードでも個体差次第ではちゃんと挟み込むのに苦労し、ストッパーが閉められないです。
また、MTR16に取り付けを試みましたが、こちらは個体差うんぬん以前に完全に挟み込めません。 これではストッパーを閉めることが完全にできないため取り付けが不可となっています。
これはMTR16がそうなのかと思って他のMWSやマルイ以外の機種をいくつか試してみたのですが、全滅でした。
レール幅が違うのかとおもってHFCのハンドガードとMTR16のハンドガードのレール幅を測ってみましたが、どちらも21mmで特に変わりはなく
あとはレールのスロットの深さも確認してみました。 HFCが2.5mm、MTR16が3mmでした。
この深さの差が行けないのかと思ったのですが↓
こちらはLAYLAXのキャリングレールですが、深さが2.5mmとHFCと同じですが、こちらでも取り付けができませんでした。
どっかの寸法がHFCの場合特殊なのか、基本的にこのフリップアップサイトを使う場合はHFCのハンドガード&レシーバーに固定されると思います。
もしかしたらどこかのメーカーの場合はつくのかもしれませんが、自分は主にGBBしかもっていないため、AEGの各メーカーは確認できないです。
またこちらはフリップアップサイトを展開した状態ですが、お気づきでしょうか……?
そうです、左右上下の調整が一切できません。
フロントの調整できそうなダイヤルも成形されているだけで一体モノです。
これを使う場合はゼロインの概念は捨ててください。
正直いいところが一つもなかったです……
総評
今回はいくつかパーツを一気に書いたのでやたらと長くなってしまいましたが、全体的にデザインは近未来的で格好いいです。
ハンドガードも制約はあるもののMWSにも取り付けることができましたので、おそらく似たような制約でマルイなどのスタンダード電動ガンにもつけることはできると思います。
対して実用面に関してはフォアグリップみたいに1歩足りなかったり、サイトのように他社との互換性がほぼなかったり、ハンドガードも微妙にですがレール面の高さが合わなかったりと、程度の大小はあれど何らかの問題を抱えていると思います。
とはいえ元々オリジナル電動ガンについている各種パーツを単体販売しているってだけなので、本体を買う分には適合問題は無視できるので、フォアグリップの使い勝手くらいですかね。
ストックに゙関しては特に問題っぽい問題はなかったですけどね。
レール面の高さに関してはキャリングレールをつけてゴチャつけたりして接合部以外に視線誘導させるとか
大型の光学機器などを配置してそもそも隠してしまうという手段を用いればさほど気にならないと思います。
なのでデザインが気に入れば買ってもいいと思います(フリップアップサイト以外)
- HFC製品