【SRU precision】SARB-15拡張ハンドガード【MWS】

SRU precisionのSARB-15用拡張ハンドガードを購入しましたので、簡易レビューです。

パッケージ

※当記事内では本製品を「拡張ハンドガード」、MWS側に装着されている通常のハンドガードを「ハンドガード」として呼称します。

今回購入したのはSTANDARDタイプのもので、他にもJKALタイプがありますが、国内流通では通常タイプしか今のところなさそうです。

本体同様ミリタリーショップH.T.G.にて購入しました。

内容物は下記のとおりです。

• 拡張ハンドガード
• 取り付け六角穴付きボルト
• m-lok用補強テープ

m-lok用の補強テープなのですが、用途としては拡張ハンドガード内側に貼ってm-lokでの装備類の取り付けを補助するものなのですが、粘着が弱すぎてまともに貼り付かないため自分は捨てました(´･ω･`)

質感ですが、表面はややマットでサラサラとした感じです。

2枚の鉄板を曲げ加工して上下分割されているため、後述しますが、曲げ具合によってトップレールの取り付けが難しいです。

組み込み

組み込む前にトップカバーが不要なら外してください。

トップカバーを取り付ける場合でも片側の固定ボルトを外すか緩めるかしてください。 トップカバーがついているままだと寸法がギリギリ過ぎてまともに取り付けられません。

本体との固定には左右2箇所ずつあるボルトと下部に1箇所あるボルトの計5本で固定します。

ボルト自体は拡張ハンドガードに付属した長い方のボルトを使用します。

本体と固定後に必要な場合はトップカバーを取り付けてください。

結構力を入れて拡張ハンドガードを絞る必要があると思いますので、筋トレの成果の見せ所ですよ！

とはいえ何度かつけ外しをしていると、拡張ハンドガードの曲げ具合が馴染んできて力をそんなに入れなくても素直に脱着できるようにはなりました。

ただこの拡張ハンドガードの欠点としては、トップカバーを外さないとアッパーレシーバーを外せないのと、ハンドガードによってはトップカバーを外しても、拡張ハンドガード自体も外さないとアッパーレシーバーが外せないというメンテナンス性の悪化が挙げられます。

RISIIIと組み合わせる場合

公式サイトではRISIIを組み込んでいる写真があったので、安易にRISIIIもSARB-15自体に組み込めるかと思っていたのですが、本体側のレビューの際にも記載しましたが、無加工で組み込むとどう調整しても全体的にハンドガードが気持ち上を向いてしまう状態になるようでした。

その状態で拡張ハンドガードを取り付けようとしてもハンドガードと干渉するため取り付け不可ということが判明……

ハンドガード固定パーツの調整・加工が必要ということが判明しました。

まずロープロファイルのm-lok用20mmレールを用意しました。

マイトリーで購入したKTacticalのロープロファイル 20mmレールを使用します。

他にもいくつかのメーカーからロープロファイルのものがでているので、そちらでも良いかもしれません。

SARB-15付属のレールは厚みが約8mmに対して、今回用意したKTacticalのレールが約6mmになり、これでまず20mmレールとフレームが干渉せずちょうど拡張ハンドガードが取り付けられる程度にハンドガードが水平まで落ち着きます。

あとは固定用のパーツを現物に合わせて切削します。

ただこのパーツは結構固く、適当な金属ヤスリではいくら時間があっても足りないので、100番手くらいのかなり荒い紙やすりを使って削りました。 削り粉はでるも、厚みが削れている気配がなく根気がいります……

具体的には赤斜線になっている左右の斜め部分と底面がフレームと干渉してこれ以上下げられないので、1-2mmほど削ります。 また20mmレールがロープロファイルになった結果、ハンドガード側の面もコンマ数mmほど若干20mmレールから飛び出るので。そちらも削ります。

これで固定パーツを取り付けてもハンドガードが通常よりも水平になるので、拡張ハンドガードを取り付けられます。

ただし、このままでは固定用のピンがさせないため、緑で塗っているピンが入る穴をハンドガード側に向けて延長する必要があります。

だいたい側面の斜めに切り替わる境界部分まで穴を延長すれはOKです。こまめにピンを単独で差し込んでみて微調整してください。 削りすぎるとハンドガードの固定が甘くなる恐れがあります。

また上に向けてに削ってしまうとピンが上下に動いてしまい、固定が機能しなくなるため、必ず斜めにそのままの流れで延長するように削ってください。

ここは細い隙間を削らないといけない関係上、手動でちまちまやってられなかったので、リューターで金属用のビットを使って削りました。サクサク削れるので削り過ぎに注意。

上記の手順でようやく固定ピンを差してもちゃんと拡張ハンドガードが取り付くレベルにハンドガードが水平になります。

写真では固定パーツが前後逆に取り付けられてますが、今回用意したロープロファイルの20mmレールが短いもので、配置的に通常の向きで取り付けてしまうと掛かりが半分以下になってしまって強度が不安だったので、前後逆にしてつけてます。

その代わりボルトの頭が反対側になるので、位置調整がしづらいデメリットがあります。

ロープロファイルの20mmレールが付属のものと同じ長さのものがあれば多分通常の向きで取り付けられるとは思うのですが、ざっと探した結果、国内流通にはなさそうな感じでした（探し方が悪いだけで、もしかしたらあるのかな？）

SRUさん、ロープロファイル用のUPPER QD MOUNTセットを作ってください……

ハンドガード in サプレッサー

直径約40mmまでのサプレッサーなどのマズルデバイスをハンドガード内部に差し込むことができ、ハニーバジャーのようなスタイルを作ることができます。

結構な種類のマズルデバイスが対応するんじゃないでしょうか。

ところでサプレッサーの下側に結構余裕がありますよね？

ということはオスプレイサプレッサーをハンドガードinすることができるのです！

以前MCXでこのオスプレイサプレッサーをハンドガードinしたかったのですが、内部の幅が足りなくてできずに断念してたのですが、まさかのこっちで実現できたのは嬉しい限りです。

※こういうの（redditの記事）

完成

ハンドガードが9.5インチならトップカバーをできるので、だいたいこんな感じにあります。

ただ上述したようにハンドガードとの相性もあり、SARB-15本体と比べて少しでもハンドガードが上を向いていると拡張ハンドガードが干渉して拡張ハンドガード自体が取り付けられない状態になります。

ちゃんと水平出しがされていればギリギリ装着できますが、クリアランスがほぼ無く気をつけないと傷が入りそうなので、もしRISIIIと拡張ハンドガードの組み合わせをする場合はお気をつけください。

また、MCXのハンドガードみたいに上側まで側面が立ち上がっているようなデザインの場合は加工のしようがなく、拡張ハンドガードが取付不可になると思います。

20mmレールを別のロープロファイル（8mm→6mm）のものに変更することでなんとか水平がぎりぎり出るようになりましたので参考までに。

拡張性

至るところにm-lokが配置されていて、拡張ハンドガード本体側には左右に2段の（上段外側4スロット、下段内側2スロット）があり、斜めに下部に0.5スロット+2スロット+0.5スロットという少し特徴的な組み合わせで配置されています。

ただし、本体側の1スロットは本体側のハンドガードと重なっている箇所になりますので、9.5インチのハンドガードの場合は相当スリムなハンドガードを使用していない限り、使用不可な状態だと思います。

トップカバーをつけずに長いハンドガードを使用している場合も同様にハンドガードの幅によっては左右のm-lokが使用不可になると思いますので、相性問題は根深い印象です。

下部には前方側に3スロットあるため、大抵のフォアグリップを取り付けることができます。

とはいえ拡張ハンドガード自体はかなり太いため、握り込むスタイルよりかはバーチカルフォアグリップを使用したほうが構えやすい気がします（AFGつけるとかっこいいけどね）

トップカバーを使用する場合は上部に2スロット追加で使用することができますが、そこから20mmレールを上に追加するとなるとハンドガード側のレール上面と段差ができてしまうので、気になるところさんです。

主な用途としてはライトのオフセットマウントをm-lokで直接取り付けるとかでしょうか。 幅が広い拡張ハンドガードなので、そのほうが左右にマウントを取り付ける様も多少スリムに取り付けられると思います。

総評

ハンドガードとの相性問題や取り付けには少し難ありという懸念はあったり、構造上全長が長くなり、全幅も結構太くなってしまうというデメリットはありますが、m-lokがいたるところにあるので拡張性が高いのがいいです。

ただ拡張ハンドガードが太い結果、多種のサプレッサーに対応しているのでハンドガードinすることで全長を抑えつつサプレッサーを装着できるのも魅力です。

見た目や装備をもっとつけたい、フォアグリップをもっと前方に配置したいなどの要求がある場合には選択肢にいれても良いと思います。

ただサプレッサーはつけないけど、拡張性は増やしたいというケースならもともと長いハンドガードを使用することで、SARB-15本体よりもハンドガードが出るようにすれば、もともとのハンドガードにフォアグリップやバイポッド等をつけられるので拡張ハンドガードは不要かもしれません。

そもそもブルパップという性質上、そんなゴテゴテつけるセットアップには向いていないのかもしれないので、装備はそんなつけないよとか、フォアグリップも標準の状態or専用フォアグリップで十分という場合も拡張ハンドガードは不要かもしれません（サプレッサー自体は拡張ハンドガードがあってもなくても特に関係ないですからね）

なので自身がどんなセットアップをしたいか考えてから購入したほうが良いかと思います。

ちなみに自分は見た目が良かったので購入しましたが、SARB-15よりも少し長い長いハンドガードで拡張ハンドガードなしでバイポッドをつけてマークスマン運用みたいなイメージもかっこいいなぁと思ってます。

SRU precisionの公式TOPには今現在（2025/01）、いろんなSARB-15の写真が掲載されているので、セットアップの参考にいいかもしれません。

（おまけ）MTR16のハンドガードの場合

MTR16のハンドガードの場合でも拡張ハンドガードは使用可能ですが、9.5インチよりも長いためトップカバーは使用不可です（写真は仮で載せてるだけなのでボルト留めしてません）

でもスタイル的には長いハンドガードとの組み合わせもいいですね。

ちなみに拡張ハンドガードとハンドガードのツラを合わせたい場合は14.5インチのハンドガードを使用するといいらしいです。